不登校になりやすい子

 

不登校になりやすい子とは

☆自意識過剰・完全完ぺき主義 →失敗を恐れる。新しいことに挑戦したがらない。

☆潔癖症・こだわり →ちょっとした怪我でも体力的にも自信がなく、大げさになったり、自ら限りをつける。

☆親への甘え依頼心「楽」を選ぶ →親に何もかもしてもらう。自分は何もしない。めんどくさがる。

☆見栄やプライドの高さ →学校に行かれないことからそれを指摘されたりすると反発。自分を正当化する発言が多い。

☆友達や人の関わりが上手くない →自慢話や空想話が多く、挨拶が苦手。いじけやすい。自分勝手。人の心を推しはかれない。

子どもは学校や社会とはなれることで、「生き方」を学ぶ機会、成長の機会が薄れてしまうのです。


不登校の段階

●不登校前兆期(心身症的段階)

初期での嫌がる子を無理に学校に行かせること、登校刺激強いることは極力避けるべきです。大人からしたら些細でなことでも子どもにとって何らかの理由があって、それは友達関係が築けなかったり、トラブルがあった、学校で恥ずかしい思いをした、先生や友達とのトラブルなどで自信を喪失し、様々なことが重複して、学校に行けなくなったわけです。この時期は是非親が理解してあげる必要があります。

●不登校初期(反抗的な段階)

子ども自身がその不甲斐なさにストレスの発散のやり場がなく、親に反抗的な口を利いたり、部屋のものを壊すなどといった暴力的言動が出てきやすい時期といえます。ご機嫌だったり不機嫌だったり幼がえりをする時期です。甘えさせてやることも大切ですが、子どもの話しをよく聴いてあげたりすることです。極力外に出ること、人に会うことを嫌う時期です。徐々に外に出かけるようにして、引きこもりを避ける必要があります。

●不登校中期(ひきこもり段階)

少し体力、学力的にも衰えを感じ、どうしていいかわからず、一日一日を淡々と過ごす時期です。親子の会話はなるべく行うように心がけ、なるべく外に出すように引き続き行ってください。今までできなかったことができるようになれば褒めてやったり、でも悪いことをしてしまったら注意してやらないと善悪の判断。注意すべきところは注意してやることは必要です。子どもの学習になります。また時機を見て不登校から脱出する方法などを見出せるものを提示するようにすれば次の段階へ進みやすくなります。

●不登校後期(克服準備段階)

引きこもっている状態から脱したい気持ちが芽生え、不安との葛藤の中で右往左往している時期です。頭の中で学校復帰のシュミュレーションを盛んにしている時期でもあります。


理由がはっきりしない不登校が増えています

不登校になってしまった子どもたちは、大きく分けて「いじめなど理由がはっきりした不登校」「理由がはっきりしない不登校」があげられます。

前者の「いじめなどの理由がはっきりした不登校」の場合は、そのまま登校をすることで身の危険を察して、学校に行くことを見合わせていることです。この場合、「登校刺激」は避け、「いじめ」の原因や対応などを学校側と連携をとって対応してあげる必要があります。「いじめによる不登校」の場合、子どもに精神的ダメージを受けている場合があります。対人恐怖症に近い状態にまでなっている場合があります。また、いじめが解決だからといって学校復帰できるとは限らない場合があります。無理強いは禁物です。子どもによって症状が異なりますので、専門家の助言を受けて対応しましょう。

 後者、「理由がはっきりしない不登校」の場合はそう単純ではありません。その子ども自身がなぜ不登校になったのかもわからないケースが多く、ちょっと口下手だったり、自己表現が苦手な方で引っ込み思案だったり、友達との関わり方が苦手な場合が多いです。ストレスを溜めやすい性格である場合が多く見られます。「自分の思うようにいかない」、「引きこもり傾向や荒れてしまうのもこの場合の方が多いのです。性格的な問題を克服してあげることや、教えてあげることが何よりも一番大切なことです。

子どもたちの友達との関わり方が、その経験不足から下手になってきています。最近ではネットやゲームが流行り、一人で遊ぶ、または友達と公園で遊んでもそれぞれがゲームをしているのをよく見かけます。友達付き合いも表面的な元となり、ゲームにどっぷり漬かってしまうとリアルに友達と関わる経験が乏しくなり、それを学習する時期の小学校中~高学年で友達との対応の経験や語彙表現力を身につけることができないということです。親がついつい甘やかせてしまう、自分でやらせない(経験させない)で先走りして親が何事もやってしまうことが原因でもあります。残念ながら親以外にも子どもに「生き方」を教える人も皆無となり、子どもが憧れて真似をする、模範を示すような大人は少なくなったことも原因でしょう。


そのような状況で学校復帰させても同じ繰り返しをしてしまう場合が多いといえます。「五月雨式不登校」になるのも「学校に行かない楽さ」を覚えた子どもたちが無意識にそうなります。小学校高学年には友達との対応方法やストレスの発散方法を教えるか気がつかせる事が大切であり、自分自身に自信がついて、多少のことは気にしない、余裕を持って大らかな、豊かな気持ちをもてるようになることを覚えさせてあげたいと思います。

一度学校を不登校になり、「学校に行けない苦しさ」を知った子どもたちは、二度と同じことを繰り返したくない。孤独感や学校に行くことができない自分自身の不甲斐なさや後ろめたさで過ごすような同じ苦しさを味わいたくないと考えています。それは親以外にも第三者が教え、支え、信じ合い、伸ばしてくれる存在が必要なことであるのです。如何にして「中1ギャップ」を乗り越えるか、「不登校を繰り返さない」で楽しい学校生活を心豊かに暮らせるかが、今後この社会で人の輪の中で楽しく暮らしていけることを、今後も子どもたちに与えていきたいと考えています。

「学校に行けるようになるまで待ちましょう」だけでは、不登校を克服することは困難です。

子どもたちにとってはまだ判断力も理性なども未熟で、
自力で不登校を克服して将来の社会参加ができるようになる子はごく稀なのです。

子どもは特に「楽」を選択するものです。